2011/04/30
納車時からブレーキ周りは全て純正仕様のままで、高速域からの強いブレーキに制動力不足を感じていました。本来はパッドの交換が先ですが、ディスクローターを安く入手するチャンスがあったので導入してみました。保証対象外となってしまいますが、別途専門の加工工場でスリット加工を施してもらいました。水色の耐熱塗装は私の手塗りです。
【ご注意】
重要保安部品であるブレーキ装置は、小さなミスが大事故に繋がります。整備士など、正しい知識を持った方にアドバイスを受けられる環境で作業を行うことを強くお勧めします。
商品が届きました。フロント用とリア用の2セットです。
⇒ 楽天ショップで購入しました。
開封しました。さすがにディスクローター、かなり重たいです。
概要で記載しました通り、プレーンタイプのディスクローター(PDシリーズ)に、別途専門の加工工場にてスリット加工を施してもらいました。 ※DIXCELの保証対象外になります。
純正でスリット有りタイプ(SDシリーズ)がラインアップされていますので、社外加工が不安な方はこちらを選んだ方が良いと思います。 ⇒ 楽天ショップで購入できます。
交換前の純正ディスクローターです。小まめにメンテナンスをしているのもありますが、純正のディスクローターとパッドの組み合わせは本当にダストが少なく、綺麗な状態が保たれています。
ディスクローターを取り外す際のネジ2つは、インパクトドライバーを使用しないと硬くて回せませんでした。ネジさえ外れてしまえば、固着していたとしてもハンマーで軽く叩けば取り外せます。
今回はディスクローターの交換がメインなので、ブレーキホースは繋げたままで洗浄のみ行いました。
ボルトは錆や腐食が無くてもかなり硬かったです。KURE 5-56を差しておくのも必要ですが、コツはハンマーで周囲に上手く衝撃を与えて、固着部分をパキッと割る感覚です。
パッドも洗浄しました。まだほとんど減っていません。
リア側です。まずはサイドブレーキワイヤを取り外します。右矢印のピンをマイナスドライバーなどでテコの要領で抜き取り、左矢印のフックを外します。その後、キャリパーボルトを外していきます。
※写真はホイールが付いていますが、もちろん取り外した状態で作業を行います。
洗浄後のリアキャリパーです。
リアのパッドも洗浄しました。
私はKUREシリーズを多種愛用していますが、特にブレークリーンはお勧めです。よくホームセンターに低価格で大容量なパーツクリーナーが売られていますが、洗浄力がイマイチです。このブレークリーンは炭酸ガスによる強力な噴射とケミカル剤により、本当によく汚れが落ちます。価格が少し高いので、私は低価格なパーツクリーナーと用途を分けて使用しています。
普段、パッドの泣き止めにはDIXCELのブレーキパッドグリースを使用するのですが、今回は手持ちが無かったのでKUREグリースメイトで代用しました。高温にも耐える万能グリースで、いつも役に立っています。 ⇒ DIXCELのブレーキパッドグリースは楽天ショップで購入できます。
私はピストンを戻す時、写真のようにオフセットめがねレンチを当てて、テコの要領でゆっくり力をかけて押してしまいます。パッドに不必要なキズを付けないように、養生テープを一枚噛ますくらいが優しいかもしれませんね。
リア側は、十字の部分を右側に回せば戻っていきます。劣化度にもよりますが、軽い力で回るので、中心にギリギリ引っ掛かる幅のマイナスドライバで十分です。
※十字の部分は2つ前の写真を参照
フロントの取り付け完了状態です。スリットの方向は、制動力を優先して逆回転を採用しました。
ちなみに、塗装は毎度お馴染み「オキツモ」の耐熱塗料です。青と白を調合して、写真のような水色を作りました。新品のディスクローターはシルバー塗装済みなので、下地を生かして一度塗りです。赤いキャリパーとの組み合わせでよく映えますね。
⇒ オキツモの耐熱塗料は楽天のメーカー直営店で購入できます。
ホイール取り付け後の外観です。青系で統一してキャリパーの赤で締める、良い感じに仕上がりました。
同様にリア側です。
取り付け後は、ディスクローターとパッドの当たりが出るまで、しばらく軽い街乗りで様子を見ます。その後、キャリパーボルトの増し締めをして完了です。
【 インプレッション 】
馴染んだ後でも違いを感じたのは音の変化です。「あ…削ってるな(笑)」という感じのシューっという音がはっきり聞こえるようになりました。また、初期制動力が強くなりました。純正ではまだ滑っている感じだった軽い踏み込みの段階で、このディスクローターでは効き始めました。全域的に少し遊びが減ったような気がします。純正と同じ力で踏むとキュッとなってしまう感じですね。ドレスアップも含めて満足な交換でしたが、制動力についてはまだもう一歩ですので、パッドの交換と併せた相乗効果に期待です。