ブレーキフルードの交換 - WAKOS ブレーキフルード DOT4

2013/08/03

　走行距離：約17,500km / ブレーキフルードが焦げ茶に色付いてきたので、交換することにしました。二人で作業すると何かと助かると思いますが、逆流防止弁付きのチューブを使って一人で作業した方が速いと、個人的には考えています。

【ご注意】
重要保安部品であるブレーキ装置は、小さなミスが大事故に繋がります。整備士など、正しい知識を持った方にアドバイスを受けられる環境で作業を行うことを強くお勧めします。

石油系の材料を使う際、私は三洋化成の耐油燃料チューブを愛用しています。水槽用のシリコンチューブなどに比べて、耐侵食性はもちろんですが、柔軟性と金属への密着力が強く、ブレーキフルードの交換作業には最適です。価格の安さも決め手の一つで、切り売りもされているので、必要な分だけ購入できます。FIT GE8には、内径5mm・外径8mm、が適合します。
⇒ 楽天ショップで購入しました。

逆流防止弁も耐圧・耐油性を重視して、ステンレス製を使用しています。水槽へのCO2添加用の耐圧型のため、接続口の部分が長めで返し付きなので、クリップが確実に留まることも利点です。
⇒ こちらも楽天ショップで購入しました。

逆流防止弁の両端にチューブを付けた状態です。右側がブリーダプラグに取り付ける側で、多少の圧力がかかるため、クリップで確実に固定します。逆流防止弁までの距離が長いと、その部分もエア抜きをしていることになり、フルードの無駄なので短めに作っています。左側は地面に置くペットボトルに合わせて長さを調整します。

ちなみに、クリップは結束バンドの方が手軽です。私が使用しているクリップは、ラジオペンチを使わないと挟めない強力なタイプです。

今回は、WAKOS ブレーキフルード DOT4 を使用しました。
※1回の交換には1本（1000ml）で十分です。
⇒ 楽天ショップで購入しました。

リザーブタンクへのアクセスには、フロントガラス下のパネルが邪魔になるので取り外してしまいます。
※当記事の趣旨ではないので、別途解説記事を追加します。

（ウォッシャー液のチューブにご注意ください、という意味を込めた写真です。）

リザーブタンクです。外側から見ても焦げ茶色が分かります。

手前の小さいタンクはクラッチフルード用です。こちらも同様に焦げ茶色になっているので、後日交換します。

新しいフルードへの交換は、古いフルードの混入を防ぐため、マスターシリンダから最も距離の遠い側から順に行います。FITの場合は、運転席側にマスターシリンダがあるので、左後輪 → 右後輪 → 左前輪 → 右前輪、の順で作業します。

写真は左後輪のブレーキキャリパーです。白丸のゴムキャップが被っている部分が、ブリーダプラグです。

サイドブレーキをリリースしてから作業を始めます。
（一輪ずつジャッキアップする場合は、車止めが必要です。）

写真は左前輪のブレーキキャリパーです。油圧でチューブが外れると、タイヤハウス内が悲惨な状態になるので、プラグとの接続部分をクリップで確実に固定します。
リザーブタンクの蓋を開けてから、10mmのレンチでナットを少しずつ緩めると、スーッとフルードが流れてきます。後は、チューブに流れてくるフルードの色を確認しながら、ブレーキペダルを何回か底まで踏み込む → リザーブタンクに新しいフルードを継ぎ足す、を繰り返します。色が変わったらナットを元の位置まで締め直して完了です。

【注意】リザーブタンクが空になり、マスターシリンダやABS内にエアが入り込んでしまうと、抜くのは至難の業です。リザーブタンクの半分程度まで減ったら継ぎ足す、位の慎重さで作業することをお勧めします。

新しいブレーキフルードは無色透明に近い状態です。

ちなみに、ブレーキフルードは塗装を侵食するので、車体に付着した場合は直ぐに拭き取らないと、塗装が剥げてしまいます。

※上の写真でプラグから綺麗なフルードが見えているのは、撮影を忘れていて、交換後に撮ったためです。本来は最初から焦げ茶色のフルードが流れてきます。

【注意】交換作業の過程でエアが混入していた場合、ブレーキが正常に働きません。交換後は必ず、エンジンをかけた状態でブレーキペダルの感触を確かめ、低速から試運転を行いましょう。少しでも違和感を感じたら、ブレーキキャリパーやホースを叩きながら、エア抜き作業を繰り返してください。

エア抜きも含めて、全交換で使用したフルードの量は600ml程度でした。写真は数時間後の沈殿物の様子です。近くで見ると大小様々な粒子が漂っているのが分かります。